臨床検査科の紹介
臨床検査科には、2025年度現在、30名の臨床検査技師が在籍しており(うち6名は病理検査部門/細胞検査士)、365日・24時間体制で日々の診療を支える各種検査に従事しています。当院では当直体制を整備しており、夜間の救急患者にも迅速かつ高度な検査対応が可能な体制を確保しています。

生理検査部門について
生理検査部門では、心エコー図専門医2名が常駐し、循環器領域の認定超音波検査士11名、認定血管診療技師2名をはじめとするスタッフと共に、心電図やABI検査、肺機能検査、年間約15,000件の超音波検査などを行っています。
ホルター心電図検査(24時間心電図)
経胸壁心エコー図検査
経食道心エコー図検査
経食道エコー図検査
経食道エコー図検査
SPP(皮膚組織灌流検査)
リーディング風景
トレッドミル検査
生理検査室の設備について
当検査室では、世界最新の高機能装置を複数台導入しており、経食道心エコー図検査や運動・薬物負荷心エコー図検査、心臓手術・カテーテル治療(SHD治療)時の術中心エコー図評価といった高度検査にも対応しています。
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)
術中経食道心エコー図検査
技術指導・カンファレンス体制
生理検査室には、心エコー図専門医が2名常駐しており、スタッフルームから各装置の画像をリアルタイムに確認し、適宜、助言や指導を行っています。また、金曜16時よりカンファレンスを開催し,症例検討や勉強会を実施しています。日本心エコー図学会や日本超音波医学会などの学会発表も積極的に行っています。
心臓カテーテル室について
臨床検査技師は、年間約4,000件の心臓カテーテル検査・治療業務にも関与し、血行動態記録や血管内イメージング機器の操作など、様々な業務を行っています。年間約300件の急性冠症候群患者に対応するため、迅速かつ安全なチーム医療を実践しています。
カテーテル治療中
血管内イメージング機器の操作
病理診断科の紹介
病理診断科には、常勤病理専門医・研修指導医1名、臨床検査技師6名(細胞検査士6名)、宮崎大学等からの非常勤病理専門医2名・非常勤細胞診専門医3名で、院内の病理診断と宮崎市郡医師会臨床検査センターから委託を受けた病理診断を行っています。
病理組織診断
受付件数は年間約3000件です。臓器別では消化器、女性生殖器、皮膚が多いですが、循環器の割合が高いのが特徴で、2024年度の心筋生検 50件、カテーテル治療による冠動脈・下肢動脈検体 35件、心臓・血管系の手術検体 130件です。病理診断は必要に応じて、国立循環器病研究センター病理部、宮崎大学病理学講座と連携して行っています。
細胞診断
年間13,000~14,000件で、県内施設としては最多の検体を扱っており、細胞検査士が中心となり診断を行っています。また県内の細胞検査士の教育・育成にも携わり、癌検診啓発活動等にも参加し地域医療に貢献しています。
病理解剖(剖検)
全国的に解剖数が減少していますが、死因の究明・疾病の病態解明・治療効果の検証などで病理解剖の重要性は変わっておらず、医師臨床研修制度においてCPC(臨床病理カンファレンス)研修が必修とされています。当院では循環器疾患を中心に解剖数が増えてきており (2024年8体)、CPCでは活発な議論のもとで検証が進められています。
