経皮的心房中隔欠損閉鎖術(AMPLATZER™ ASD Occluder)

当院は経皮的心房中隔欠損(ASD)閉鎖術の認定施設です

手術の様子

心房中隔欠損症(ASD)とは

心房中隔欠損症(ASD)とは、心臓の4つの部屋(右心房、右心室、左心房、左心室)のうち右心房と左心房の間を隔てる筋肉の壁(心房中隔)に穴(欠損孔)が開いている状態です。

心房中隔に欠損孔があるため、左心房から右心房へ血流が流入し、右心系(右心房、右心室、 肺血管)の血流量が増加し、肺血管がうっ血した状態になります。これらの症状は年齢ともに進行すると言われております。

心房中隔欠損孔の血流が多い場合は、「下腿浮腫」、「動悸」、「息切れ」、「疲労」の原因のみならず、「不整脈」、「弁逆流」を引き起こし、心不全を生じることがあります。また以前より心内膜組織の感染症などの重篤な病気との関連性も注目されています。さらに静脈内にできた血栓は、心臓に流れ着いても肺に取り込まれて処理されますが、心房中隔欠損孔があるために脳動脈に流れてしまい、脳梗塞になる危険性もあります(奇異性脳塞栓症)。

心房中隔欠損症(ASD)の心臓

心房中隔欠損症(ASD)のカテーテル治療とは

心房中隔欠損症の治療は、開胸により心房中隔欠損孔を閉じる心臓外科治療と傘のような形をした閉鎖栓を使ったカテーテル治療の2つの治療法があります。

カテーテル治療は、外科手術と比べて、術後の傷が小さく、手術創の感染リスクが低く、また、人工心肺を使用せず、右心房の切開なども必要としないなど「低侵襲」であること、入院期間が短いため、早期の社会復帰が可能であることなど多くのメリットがあげられます。

まずは専門の医師により、総合的な診察をし、適切な判断・対応をいたしますので、お気軽にご相談ください。

心房中隔欠損症(ASD)のカテーテル治療とは

ご紹介連絡先

地域医療連携室
直通電話:0985-77-9105
※月曜日~金曜日(8:30~17:00 土曜日 8:30~12:00)
紹介状・診療情報提供書送付FAX:0985-77-9125

カテーテル治療の手順

大腿静脈よりデリバリーシースを挿入して、右心房側より欠損孔を通し左心房側に近づけます。

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左心房にあるカテーテルの先端までオクルーダーを進めて、左心房側のカサ状部(ディスク)を開きます。img_sdh_asd_04.jpg

オクルーダーの中央部まで広げて欠損孔に近づけます。

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オクルーダー中心部の位置に合わせます。


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右心房のカサ状部(ディスク)を開きます。


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オクルーダーが確実に留置されたことを確認した後、ケーブルとの接続を解除して治療が終了となります。img_sdh_asd_08.jpg

【資料提供】アボットメディカルジャパン合同会社