会長挨拶

新年度のスタートに当たって、これまで目標や豊富をお示ししてまいりましたが、その設定には地域の実情を勘案することが肝要と考えております。今年の年頭に、本会全体の目標を「COVID-19(コロナ)をコントロールし更なるステップアップを図る」と掲げ、公益事業である医師会病院・看護専門学校・臨床検査センター・地域包括ケア推進センターそれぞれに、コロナとの係りを前提とした運営方針を策定しました。

医師会病院は、コロナに臨機応変に対応しながら経営基盤を安定させ、当院に求められる救急医療体制を堅持することが目標です。また、コロナに係る医療従事者の50.4%にうつ症状、71.5%に心的外傷後ストレス障害が見られたとの報告があり、職員に対し心身のケアをより充実させる所存です。

看護専門学校の目標は「生徒をコロナに感染させない」ことです。罹患は自分だけの問題ではなく、実習先にも大きな影響を与えることを自覚するよう促します。また、先のアンケートでお知らせいたしましたように、本校の運営は岐路に差し掛かっています。地域への安定的な看護師供給に支障を来たさず、かつ将来を見据えた体制変革を実行しなければならないと考えています。

臨床検査センターは、PCR検査をより多くかつ迅速に実施することが目標です。民間の検査センターに比べて集配のフットワークが軽く、結果が短時間で送信されることは大きなメリットです。保険適用検査や自費での検査に加え、今後、感染の予兆をつかむための戦略的な検査も増加すると予測しています。

地域包括ケア推進センターの業務では、「高齢者施設におけるコロナ感染対策の啓蒙」が特に重要と認識しております。当該施設で患者が発生すると、医療機関は介護度が大きい患者を受け入れなければならず、医療従事者の負担が増大するからです。標準予防策の徹底を繰り返し教育し、感染防御に対するヘルスリテラシーを涵養していきたいと思います。

現在、県内は3月30日の時点で感染者8名となっていますが、全国的には3月中旬以降、下げ止まりから増加に転じている自治体が増えつつあります。宮城県、山形県、愛媛県等は独自の緊急事態宣言を発出、加えて感染性が40~70%増加すると推定される変異株の比率も上がり、医療体制の逼迫が懸念されます。このような状況を鑑み、今年度の上半期は「第4波への備え」を主眼としたいと思います。具体的にはワクチンの円滑な接種体制を構築することです。
ワクチン接種で十分な免疫ができるのは、2回目の接種を受けてから7日目以降とされ、本邦においては現時点では感染予防効果は明らかになっていないのが現状です。しかしながら、国外ではファイザー社のワクチンの発症予防効果は約95%と報告されており、河野太郎ワクチン担当大臣はワクチン接種を強く推奨しています。
住民の生命と健康を守ることは、定款に定められた本会の責務です。宮崎市郡医師会員が立ち上がり、行政が実施するワクチン接種事業の推進に全力で取り組んでまいります。
会員の皆様のご協力ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

令和3年 4月 1日