会長挨拶

会長 髙村 一志

会長 髙村 一志

 令和8年6月の役員改選において、引き続き宮崎市郡医師会長を務めさせていただくこととなりました。会員の先生方をはじめ、地域住民の皆様、行政ならびに関係機関の皆様の日頃からのご支援、ご協力に心より感謝申し上げます。 宮崎市郡医師会は、地域住民の皆様が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、地域医療・救急医療・保健・福祉の充実に取り組んでおります。

  近年、地域医療を取り巻く環境は大きく変化しています。少子高齢化や人口減少の進行に加え、医療従事者不足、医療機関の事業承継問題、物価や人件費の上昇、医師の働き方改革への対応など、これまで経験したことのない課題が次々と生じています。

  特に強い危機感を抱いているのが、地域医療の担い手不足と事業承継の問題です。長年地域医療を支えてこられた先生方が高齢となり、現役を退かれる時期を迎えています。 一方で後継者の確保は容易ではなく、地域によっては、かかりつけ医療機関そのものがなくなる可能性もあります。

 かかりつけ医は、病気を診るだけではなく、患者さんやご家族の人生に寄り添い、地域の健康を支える大切な存在です。その役割を将来にわたって守り続けるため、宮崎県医師会や関係機関とも連携しながら、事業承継を含めた地域医療体制の維持に取り組んでまいります。

 さて、宮崎市郡医師会病院においても、大きな転換期を迎えています。新病院への移転から数年が経過し、地域医療支援病院・災害拠点病院としての役割を果たしながら、高度急性期医療、二次救急医療、地域医療連携の充実に努めております。

 一方で、全国の多くの医療機関と同様に、病院経営を取り巻く環境は厳しさを増しています。 医療の質を維持しながら持続可能な病院運営を実現するためには、職員一人ひとりの努力だけでなく、会員の先生方や地域の医療機関との連携が不可欠です。今後も地域医療の中核病院としての責任を果たしてまいります。

 また、夜間急病センターや休日在宅当番医事業は、地域住民の皆様の安心を支える重要な事業です。 日頃から診療や当番にご協力いただいている会員の先生方、医療従事者の皆様には深く感謝申し上げます。皆様のご尽力により、宮崎地域の救急医療体制は支えられています。

 さらに、地域医療を将来にわたって維持するためには、人材育成が欠かせません。 宮崎看護専門学校では新たな看護学科がスタートし、地域医療を支える看護師の育成に取り組んでおります。学生数の確保は全国的な課題となっていますが、「働きながら学べる」という本校の特色を活かし、地域に貢献できる看護職の育成に努めてまいります。

 地域包括ケアの推進も重要な使命の一つです。高齢化が進む中、医療と介護が切れ目なく連携し、住み慣れた地域で安心して生活できる環境づくりが求められています。医師だけでなく、看護師、薬剤師、介護職、行政など多職種が連携しながら、地域包括ケアシステムの充実を図ってまいります。

 医療は医療機関だけで成り立つものではありません。地域住民の皆様、行政、医療・介護関係者など、多くの方々との信頼と協力によって支えられています。宮崎市郡医師会はこれからも「地域の医療を守る」という原点を忘れることなく、地域に根ざした活動を続けてまいります。

 今後とも、皆様の温かいご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和8年6月         
公益社団法人宮崎市郡医師会
会長 髙村 一志